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伊勢物語(九十段)

伊勢物語(九十段)
  むかし つれなき人をいかでと思ひわたりければ あは
  れとや思ひけむ 「さらばあすもの越しにても」といへ
  りけるを かぎりなくうれしく また疑はしかりければ
  おもしろかりける桜につけて

さくら花今日こそかくもにほふとも
  あな頼みがた明日の夜のこと


といふ心ばへもあるべし

むかし 冷淡な人を何とかしてと長年想ひ続けていたので
女も 可哀想だと思ったのであらうか 「それなら 明日 几
帳越しでお逢ひしませう」と言ってきたので 男はこの上
なく嬉しく思ふ一方疑わしいとも思ったので 趣深く咲いて
いる桜の枝に歌を付けて女に送った


桜の花は 今日はこんなに美しく咲いているけど まことに
信頼し難いことです 明日の夜のことは
桜の花が散りやすいことに寄せて 今日のこの嬉しい気持ち
を 明日まで守ってくれますか? と不安を訴えている


といふやうな気持ちが男にはあったのです
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伊勢物語(八十九段)

伊勢物語(八十九段)
  むかし いやしからぬ男 我よりは勝りたる人を思ひか
  けて 年へける

人知れずわれ恋ひ死なばあぢきなく
  いづれの神になき名おほせむ


むかし 身分の低くない男が 自分よりも身分の高い女性に
懸想して 長い年月が経った


あなたへの人知れぬ恋に焦がれ死んだなら 不本意なことに
世間からは神の祟りで死んだのだらうと取沙汰されて どの
神様に無実の罪を負はせることになるのだらうか


なき名 = 無実の評判  おほせむ = 負ほせむ
身分の勝りたる人とは 二条の后のことでせう
この歌のやうにならず あなたを恋ひ慕っていた男として
死にたひ・・の意が込められているのでせう

伊勢物語(八十八段)

伊勢物語(八十八段)
  むかし いと若きにはあらぬ これかれ友だちども集り
  て 月を見て それがなかにひとり

おほかたは月をもめでじこれぞこの
  つもれば人の老となるもの


むかし 非常に若いとは言へない年齢の男たちが この者あ
の者と友達仲間で集って 月を見ていたが その中の一人が


ありきたりの気持ちで月を愛でるやうなことは もう止めて
おかう 出ては沈むこの月の動きが積り積れば 人の老年が
来るのだから


おほかた = 細かな注意を払はぬ大づかみな心を示す

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ちゃむ

  • Author:ちゃむ
  • 1940.01 生まれ 男性
    この写真は但馬皇女の歌
    人言を繁み言痛み己が世に
      未だ渡らぬ朝川渡る

    をイメージしたものです

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