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伊勢物語(初段)

  昔男初冠して平城の京春日の里に
  しるよしして狩にいにけり

から始まる「伊勢物語」初段  続いて

  その里にいとなまめいたる女はらから住みけり
  この男かいまみてけり
  思ほえずふる里にいとはしたなくてありければ
  心地まどひにけり
  男の着たりける狩衣の裾を切りて歌を書きてやる
  その男 信夫摺の狩衣をなむ着たりける

春日野の若紫のすり衣
  しのぶのみだれかぎり知られず


春日野に生える若紫草の根ですった若紫の狩衣の
模様が乱れているやうに 美しいあなた方を思ひ慕ふ
私の心は乱れて限り知れません


初冠(うひかうぶり) = 男子の成人式で初めて成人の
服を着 冠をつける・元服
そして この歌に続いて次のやうにあります

  となむ 追ひつきて言ひやりける
  ついでおもしろきことともや思ひけむ

みちのくの忍ぶもぢずり誰ゆゑに
  乱れそめにし我ならなくに


  といふ歌の心ばへなり
  昔人はかくいちはやき みやびをなむしける

このブログは 2005/08/08 筒井筒 が最初の頁です
当時はたんに歌だけをご紹介しておりましたが
歌物語そのものも楽しい内容であることを分って頂きたいと
思ひ今回のみ「伊勢物語」初段の全文をご紹介致しました

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ちゃむ

  • Author:ちゃむ
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      未だ渡らぬ朝川渡る

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