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在原なりける男(2)

伊勢物語 (六十五段)
ところが男は却って好都合と通ひ出し多くの人の笑い種と
なった  男もあまりの妄執に反省し神仏に祈るが
思ひは却ってつのる一方であった
それは神さへも手のつけやうのない激しい恋であった(続)


  されば何のよきことと思ひて いき通ひければ
  皆人聞きて笑ひけり  つとめて主殿司の見るに
  沓はとりて奥に投げ入れてのぼりぬ
  かくかたはにしつつありわたるに身もいたづらに
  なりぬべければ つひに亡びぬべしとて このおとこ
  「いかにせむ わがかかる心やめたまへ」と仏神にも
  申しけれど いやまさりにのみおぼえつつ
  猶わりなく恋しうのみおぼえければ 陰陽師 巫よびて
  恋せじといふ祓の具してなむいきける
  祓へけるままに いとど悲しきこと数まさりて
  ありしよりけに恋しくのみおぼえければ

恋せじと御手洗河にせし禊
  神はうけずもなりにけるかな


  といひてなむ去にける (続)
恋をするまいと御手洗河でしたみそぎも何のかひもなく
神も私の祈りをお受け下さらなくなってしまった


されば何のよきことと思ひて = それならば何と却って
  都合のよいことだと
つとめて = 早朝(又は翌朝)
主殿司 = とのもづかさ宮中の掃除・灯火などを司る役人
  女官もいる。 この場合 男女何れかで両論あり
沓はとりて = 沓をばとりて
  現在でも「あれはするわ これはするわ」の表現
かくかたはにしつつありわたるに = このやうに見苦しい
  ことをしながら日を送っている内に
身もいたづらになりぬべければ = 自分の身も駄目に
  なってしまひさうだったので
つひに亡びぬべし = しまひにはきっと身が破滅するだらう
かかる心 = 恋してはならぬ方を恋する心
いやまさりにのみ = ますます情がつのるだけで
わりなく = 訳もなく・理もなく・だうにもならず
祓の具して = はらへの道具をもって
いとど = 更に・いっさう
ありしよりけに = 以前にも増して一段と
御手洗河 = 固有名詞ではない・禊のための近くの川
禊 = みそぎ
神はうけずも = 「神様が受けてくれない」といふよりも
  寧ろ恋ふ思ひがますます深まった・・の意であらう


道ならぬ恋 されど業平 簡単には引下がりません

COMMENT

成る程、

『お医者さまでも草津の湯でも...』とは良く言いならされていたようですが。

苦しさに耐えかねて祈ったはずなのに。

憂かりける人を初瀬の山おろしよ
      激しかれとは祈らぬものを

にも一脈通じるような。

源氏物語の歌

当ブログがアゲハさんのコメントから受けた影響は大
やはり「源氏物語」なくして「古歌あれこれ」を
云々することは出来ないと感じ入り私も少しづつ
勉強していきたひと思ふに至りました
本日は不取敢 タイトル部とカテゴリー部だけ
改定致しました
今後ともご協力の程 宜しくお願い致します

源氏は

なくても別にいーよーな気がしましたけどね。アゲハはここに来て。

だってねー、あまり有名な短歌・和歌は載ってないもん。
巻ごとにある与謝野晶子の和賛の歌と、物語中、登場人物に詠ませている歌くらいですから。
たまに実際の歌をもとにしてとか、引き合いに出してというのはあるんですけどね。

こちらはなにせ【古歌】がメインですもん。
アゲハは郎女さまからお教え頂きます。

類似点

業平と光源氏 伊勢物語と源氏物語
紫式部は伊勢物語を読んでいた筈ですよね
伊勢物語との関連を知りたいんです (^0^)/

基礎的なものとしては

式部の中にあったでしょうね。
それは伊勢物語に限らず、しららも、あさうずも昔物語として存在していたはずですもんね。
物語を書いたのは式部が最初という訳ではないんですから。
ただ文学的構築の観点からいうと源氏物語に勝るストーリーは無いんでしょうね。

郎女さま、面白い類似点など発見なさいましたら、是非ともアップして下さい♡

失礼!!

構築と構成は異なるものでしたm(__)m。
(源氏)は独特の構成というべきでしょうか....。

伊勢物語

に限ったことではないのですが個々の歴史・個々の作品や歌・個々の人物に対する解釈は後世の学者によっても異なり解説内容が学者によって全く違ふものもありますよね(例へば人麻呂論)
私のやうな愛好者には学者間の異なる解釈の中から何れを選択するかといふ選択権だけが自分のもの
新説など提唱できる力がないことは自明ですから (^0^)/

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