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渚の院の桜3

伊勢物語 (八十二段)

  夜ふくるまで酒飲み物語して あるじの親王酔ひて
  入り給ひなむとす 十一日の月も隠れなむとすれば
  かの馬の頭のよめる


あかなくにまだきも月のかくるるか
  山の端にげて入れずもあらなむ


  親王にかはり奉りて紀の有常


おしなべて峰もたひらになりななむ
  山の端なくは月も入らじを


飽きもしないのに もう月が隠れてしまふのか
山の端が姿を消して月を入れないで欲しい

皆一様に峰も平らになって欲しい 山の端がないならば
月も入らないであらうに


入り給ひなむとす = 寝所にお入りにならうとされた
十一日の月も = 親王ばかりでなく月も・・・の意
隠れなむとすれば = 山の端に隠れやうとするので
あかなくに = 飽き足らないのに
入れずもあらなむ = 月を入れないで欲しい
  親王を寝させないで欲しい
古今集には次のやうにある

惟喬親王の供に狩にまかりける時に 天の川といふ所の
川のほとりにおりゐて酒など飲みけるついでに
親王の言ひけらく「狩して天の河原にいたる といふ心を
よみて酒杯はさせ」と言ひければよめる 在原業平朝臣


狩り暮らし織女に宿からむ
  天の河原にわれは来にけり


親王この歌を返す返すよみつつ返しえせずなりにければ
供に侍りてよめる  紀有常


一年にひとたび来ます君待てば
  宿かす人もあらじとぞ思ふ


惟喬親王の狩しける供にまかりて やどりに帰りて
夜ひと夜酒を飲み 物語をしけるに十一日の月も
かくれなむとしける折に親王酔ひてうちへ入りなむと
しければ よみ侍りける  業平朝臣


飽かなくに まだきも月のかくるるか
  山の端にげて入れずもあらなむ

COMMENT

月は

山の端に隠れて.....というシチュエーションは歌の中にしばしば読み込まれていますね。

暗きより暗き道にぞ入りぬべき
      遥かに照らせ山の端の月

山の端

さすがは「まだふみもみず天の橋立」のお母さん
私自身「山の端」は大好きです 特に黄昏が

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ちゃむ

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      未だ渡らぬ朝川渡る

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