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忍び忍びに

源氏物語 空蝉

  つれなき人も さこそしづむれ いとあさはかにも
  あらぬ御気色を ありしながらのわが身ならばと
  取り返すものならねど忍びがたければ この御畳紙の
  片つ方に


空蝉の羽におく露の木隠れて
  忍び忍びに濡るる袖かな


蝉の羽根に置く露が木の間隠れに見へぬやうに
人目に隠れてひっそり涙に濡れる私の袖でござひます


さこそしづむれ = そんなに冷静に構へてはいるものの
いとあさはかにもあらぬ御気色を
    = 通り一遍とも思へない源氏のご様子に
ありしながらのわが身ならばと
    = 昔のままの身の上であったならと
取り返すものならねど = 昔に返すよしもないことだけれど
「ありしながらの」「取り返すもの」は
次の古歌を引用している


取り返すものにもがなや世の中を
  ありしながらのわが身と思はむ


当時の風流・雅の世界にあっては古歌を多く知っている
ことはステータスシンボルだったのですね
たとへ作歌は上手くなくても古歌が分からずその引用を
理解出来なければ風流の世界では通用しなかったのでせう

現代若者の世界でもさうかも知れません
食べ物で「やばい」と言へば「美味しい」の意だとか
若者の世界では常識ださうです

COMMENT

然し

現代の「風流」とはなんなのでしょうか。
いずれは「やばい」も風流な部類に入る時代が来るのでしょうかしらん??

ミステイク

「風流」 から 「現代若者の世界でもさうかも」 への
文章の流れの失敗です

「知らなきゃ恥」 ということでは現代でも同様に・・の
断りを書き忘れています

「やばい」 が風流になる時代は来ないでせうね
使っている若者ご当人は使って粋がっているやうです

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