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下紐解くな

伊勢物語 (三十六段)

むかし「私をお忘れになったやうですね」と 冷淡さを
なじるやうに言ひ寄こした女のところに男が詠んだ歌

  昔「忘れぬるなめり」と問ひ言しける女のもとに


谷せばみ峰まではへる玉かづら
  絶えむと人にわが思はなくに


谷が狭いのでずっと山頂まで生ひ延びている玉葛
それが綿々と続いているやうに いつまでもあなたとの
愛を続け 途絶えやうといふ気持は持っていませんのに
そんな風におっしゃるとは


伊勢物語 (三十七段)

  むかし男 色好みなりける女に逢へりけり
  うしろめたくや思けむ


我ならで下紐解くなあさがほの
  夕影またぬ花にはありとも

  返し
ふたりして結びし紐をひとりして
  あひ見るまでは解かじとぞ思ふ
昔 男が色好みな女に逢った
女の心が気がかりに思ったのか


私以外の男に下紐を解いてはなりませんよ
たとへあなたの心が夕べを待たない朝顔の
花のやうに うつろひ易いものであっても


二人で結び固めた下紐を またお逢ひするまでは
一人で解くやうなことはありませんよ


「下紐」に関連した歌は万葉集に沢山ありますね

COMMENT

うふっ(^_-)-☆

かなり色っぽい歌かも。

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