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35番 紀貫之

人はいさ心も知らずふるさとは
  花ぞ昔の香ににほひける


人の心はさぁどうたか分からないけれど
故里の梅は昔と同じように香り咲いているなぁ


いさ = イザ ではないので注意

三十六歌仙の一人。 土佐日記の著者。
そして古今集の撰者でもある。
この歌も古今集にある。 その詞書には

  初瀬に詣づるごとに宿りける人の家に
  久しく宿らで程へて後にいたれりければ
  かの家のあるじ かくさだかになむやどりはある
  と言ひい出して侍りければ
  そこに立てりける梅の花を折りてよめる

宿の主人の嫌味に対応した皮肉歌です
詞書の意。
初瀬にお参りする度に泊った宿に長らく泊らないで
何年かぶりに訪れたところ、その宿の主人が
「この宿はちゃんとありますよ お見限りですねぇ」
なんて嫌味を言ふもんだから
そこに咲いていた梅の花を折って詠んだ

  梅の花は昔どほり綺麗に咲いてるけど
  人の心はさぁどうでせうねぇ
  そう言ふあんたも心変りしたんじゃない?

本気で嫌味・皮肉のやりとりをしたのではないでせう。
私は双方とも冗談を言ってたのだと思います。

  お見限りでんなぁ どないしてはりましてん
  花だけは相変ず綺麗やなぁ あんたは老けたけど

29番~36番 菊・月・月・紅葉・桜・松・梅・月
花札の連続ですね。
残念ながら花札には月は1枚しかないのです。

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ちゃむ

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